【１．自分が本来伝えたかった事】

自分が本来伝えたかった内容は、

「ボカロ曲の中には、曲に合う歌声の持ち主が歌ったらさらに凄い曲になる曲がある」

という事でした。
なので、
「歌い手がボカロPの曲を歌ってやっている」
などという、おこがましい気持ちは全くありません。



ボーカロイド曲には素晴らしい曲が多いですが、
時々、個人的にボーカロイドの歌声では少し物足りないと感じる事があります。

ミク・リン・ルカ・KAITO・がくぽなど、ボーカロイドの種類も多岐に渡っているものの、
ロックやジャズなどの一部のジャンルでは、
「人間の声とは違うものである」という印象を持つ事が多く、
少し物足りないと感じる事があります。

また、曲によっては
「こんな声を持つ人が歌ったら、もっと良くなるのではないか？」
と思う事があります。

そういう意味で、あの時は

「人が歌ったら完成形になる」
「ボカロはとんでもなく上手い歌手にはかなわない」

という言い方をしました。




しかし、やはり「完成形」という言葉を選んだのは、間違いだったと思っています。




自分のツイートが波紋を呼び、多くのコメントが自分の元に寄せられました。
それらを読んでいるうちに、自分の見解の狭さを痛感しました。

とあるボカロPがおっしゃっていた事ですが、

「ボーカロイドにはボーカロイドにしか歌えない音域や表現の仕方があり、
自分達はそれを模索している。」

というコメントがありました。


人間には不可能な難解な旋律や、長いブレスが必要なフレーズを
ボーカロイドは歌う事ができます。
また、機械的な歌声だからこそ、今まで人間にはできなかった、
曲としての表現の幅が拡がったのだと思います。

また場合によっては、ボーカロイドに歌わせる事によって、
人が歌う原曲よりも良くなるケースもあると思います。

よって、色々なご意見を読ませていただいた結果


「ボカロ曲単体で凄い曲もあれば、人の声が入る事で
凄い曲になるものもあり、ケースバイケースである」


というのが、今の自分の中での結論です。



また、

「ボーカロイドはあくまでソフトウェアであって、人間とは違う。
ボーカロイドと人間を比べるのは、生のピアノとシンセサイザーの音を
比べているようなものであり、比べる事自体がそもそもの間違いだ。」

といったご意見もいただきました。

確かにその通りです。
自分自身もボカロが歌っている方が好きな曲もありますし、
また歌い手さんが歌ったことをきっかけにして、好きになった曲もあります。

比べる事自体、ナンセンスでした。




自分の狭い見解と言葉遣いの下手さから、多くの方々の反感を買い
不快にさせてしまった事に深くお詫びを申し上げます。







【２．今回何が問題だったのか】

今回問題だったのは

[1]：歌い手である自分が、ボカロに関してコメントしたことで、
「歌い手がボカロ曲を歌ってやっている」
という風に取られてしまったこと

[2]：「完成系」という言葉を使った事で、
「ボカロPは未完成の楽曲を発表している」
と捉えられてしまったこと

この２点だと考えています。




自分には、そういった傲慢な気持ちはありません。




歌う側の人間は、歌う曲が無ければ何もできません。


「曲を作る」という事は、大変な労力と手間、そして何より作曲センス・技術など
多くの力を持っていなければできない事です。

ただ歌を歌っているだけの自分達など、比べ物になりません。

そして、ボーカロイドの調教というのは、人間が歌を歌う事よりも相当な労力がかかります。
そんな中、オケ音源を用意し、「歌う場所」を作って下さっているボカロPの方々に対して、
敬意の念は忘れた事はありません。


しかし、曲りなりにもニコ動の歌い手である自分がボカロ曲に対してコメントをした事で、
「歌い手全てがこんな事を思っているのか」
という、歌い手の総意であるという捉えられ方をしてしまった事は、自分の明らかなミスです。

曲を歌わせてもらっている立場の人間が、ボーカロイドに関して
コメントする事自体場違いだったと、今は反省しています。



また、「完成形」という言葉を使ったことで、ボカロ曲そのものが
未完成であるという捉えられてしまいました。

ボカロ曲は、ボカロPの方々が作った一つの作品であり、
完成・未完成をどういう言うようなものではありません。


自分にそのような意図は無いにしろ、そう捉えられても
仕方ない言葉を使った、自分の責任です。
申し訳ありません。



【３．今回の騒動に対するお詫び】

今回の事で、ボカロPの方々、並びにファンの方々には
大変不快な思いをさせてしまいました。

また、今回のツイートは海斗個人のものではありますが、
一部の方々には間接的に
「歌い手全員がそう思っているのだ」
という誤解を招いてしまうことになりました。

歌い手の方々、並びに歌い手ファンの方々にも、深くお詫びを申し上げます。



さらに、経緯や真意がなんであれ、Twitterという多くの人の目に触れる場所で
このような発言をしてしまったことは、自分の自覚の無さが招いたミスです。

本当に、不用意な発言でした。



今後、生放送やツイッターなど、不特定多数の方が閲覧できる場では
より一層配慮していく所存です。

何卒ご容赦くださいますようお願いいたします。



この度は、誠に申し訳ありませんでした。

  敬具